天竜川水系

安間川,一雲済川,上野部川,二俣川,阿蔵川,百古里川,阿多古川,長石川,西阿多古川,竹の平川,米沢川,天竜河内川,谷沢川,横山川,気田川,中山川,不動川,熊切川,杉川,石切川,灰縄沢川,大島谷,瀬戸の沢,平沢川,西川,水窪川,福沢川,相月川,河内沢川,後河内川,水窪河内川,釜ノ沢川,翁川,灰の沢川,戸中川,草木川,河内川,大千瀬川,川内川,地八川,相川,阿蔵川放水路

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水質・流量

水質

中・下流部では、県境から下流において特に良好な水質を保っていて、類型指定は、県境から鹿島橋までがAA類型、鹿島橋下流がA類型となっています。

河川流量の特性

鹿島地点における年平均総流出量は6,570百万立方メートルとなっています。(昭和60年~平成17年の20年間の鹿島地点流量の平均値です。)
渇水となった平成6年、流量が中位の平成9年、流量の多い平成5年の取水量の多い夏期の状況を見ると、流量の多い年と中位の年では取水後の鹿島地点の流量は100立方メートル/秒近くありますが、渇水の年には50立方メートル/秒を割ることもあります。

安間川の流量・水質

水質

安間川の水質については、環境基準は設定されていませんが下流部の老間橋(おいまばし)地点において浜松市により昭和46年から測定されています。
昭和61年から平成13年までのBOD75%値は4.2~6.9㎎/Lであり、近年は改善傾向が見られるものの、約2km下流にある天竜川掛塚橋地点の環境基準(BOD2mg/L)と比べるとかなり悪く、コイやフナなど一般の魚が生育できる程度(BOD5mg/L)の水質です。しかし、中流部を中心としたミクリの群生に見られるように湧水の影響で水質が良好な区間もあります。また、豊水期には改善が見られるなど、全区間全期間で水質が悪いわけではありません。安間川流域の汚水処理は、市街地及びその周辺部を下水道による集合処理で行い、住宅が点在する区域を個別処理で行う計画であり、今後もより広範囲にわたって良好な水質が保全されるよう、汚水処理施設の整備を推進する必要があります。

流量

安間川では、安間川水位観測所(安間橋)で水位観測が行われており、平成元年から10年間にわたる観測結果に基づく計算流量は、平均低水流量が1.16立方メートル/秒(7.1立方メートル/秒/100平方キロメートル)、平均渇水流量が0.71立方メートル/秒(4.4立方メートル/秒/100平方キロメートル)であり、水量は比較的豊富です。
これは、天竜川から取水された農業用水の排水または地下浸透を通じた還元水や、流域からの浸透水及び天竜川の伏流水など地下水の影響によるものと考えられています。 このように安間川は、砂礫を主体とした地質構成も手伝って、流域との水のやりとりを盛んに行っている河川です。
しかしながら、今後の土地利用の変化によっては、農業用水の還元水量や不浸透域の拡大による地下浸透量の減少と、これに伴う平常時の流量の減少が予想されます。
河川流量と還元水や周辺の地下水及び湧水量との関係については、未解明な部分が多いのですが、流域全体での健全な水循環系の確保により安間川の流量も確保されることが重要です。

一雲済川の水質・流量

水質

一雲済川の水質は、谷口橋地点で観測されており、平成元年から平成10年までのBOD75%値平均値は3.52㎎/Lであり、隣接する河川の天竜川鹿島橋地点や太田川二瀬橋地点の水質がそれぞれBOD0.5mg/L以下、1.2mg/Lであることから近隣河川と比べ水質は良くありません。

流量

一雲済川は、天正6年(1578年)から昭和54年(1979年)まで天竜川を水源とする農業用水の一部水路として整備され利用されていました。昭和54年にその農業用水路が別途整備され、一雲済川の流量は減少し現在に至っています。そのため、地域からは昔の豊かな水量を望む声が上がっています。